めぐり来る季節のビデオ Megurikuru Kisetsu
MENU

取材記一覧

紅葉の大山寺 取材記

・神奈川県に位置する大山は、古くから信仰の山として崇められ、
観光地としても有名なところで、多くの方が訪れます。
登山やハイキング、学校の遠足、初詣、紅葉狩りなど、年間を通して
たくさんの観光客で賑わっています。
大山は標高1,252mの山で、その中腹に大山寺があります。
紅葉が綺麗なところとして紹介されており、今回、取材に
行きましたので、取材記としてまとめました。


・11月25日、午前8時32分、小田急線、伊勢原駅に到着。
すぐに北口のバス停から、大山ケーブル行きのバスに乗る。
25分くらいで、終点の大山ケーブルのバス停に着く。
バス停近くから山の方向を見ると、上のほうが白くなっている。
昨日の雪が降り積もったのがわかる。
道路の雪は、雪かきと朝の陽射しで融けて無くなっているが、
屋根の上は雪で白く、融け始めた雪が雨だれとなって落ちている。

大山ケーブル駅までは、飲食店や土産物屋さんが、道の両側に
たくさん並んでいる。 登り坂を歩いて20分ほどで到着する。
バスの終点から、ここまでの標高差は約100mある。
石段の段差が大きいので、普段、高低差のあるところを
歩いていないと、足が痛くなりそうな道だと思う。

9時40分発のケーブルカーに乗車する。
去年(2015年)10月、新型車両に入れ換えていて窓が大きい。
終点は阿夫利(あふり)神社駅であるが、中間駅の大山寺駅で
降りる。 2分ほどの短い時間で、すぐに着いてしまう。
周囲の景色を撮ろうと、構内の跨線橋に上がってみる。
駅の職員の方が融雪剤を散布している。話を聞いてみると、
「昨日は雪が多く、除雪で大変でした。」 とのこと。
しばらくすると次のケーブルカーが到着する。 いままで
気付かなかったが、上りと下りの車両をつなぐロープがあるので、
中間駅では上りと下りのホームが一本毎に変わる。
どちらかはアナウンスで知らせているが、線路内のロープの
有り無しで見分ける方法が掲示してある。

大山寺駅のすぐ上に十一面観音(平和観音)がある。
その近くのモミジが赤く色づいている。朝の陽射しを受けて、
横からの半逆光で見ると、赤く燃えているように見える。
大山の南斜面は、相模湾側から陽射しを受けるので
晴れていれば光の状態がベストだと思う。
モミジの赤だけを撮りたい気持ちになるが、どこの紅葉か
わからなくなるので、広角でも撮影をする。
紅葉をアップで撮影をする場合は、光の加減にもよるが
葉と葉が重なり過ぎると、何を撮っているかわかりにくくなる。
また、色飽和の問題が出てくるが、とりあえず撮影を続ける。

大山寺に行く途中の道は針葉樹の森に覆われている。
木の葉に着雪した雪が解けて、雨のように降り注いでくる。
空は晴天で晴れているが、本当の雨のように感じてしまい、
思わず空を見上げて確認してしまう。

大山寺の境内には、モミジとイチョウが植樹されていて、
鮮やかな赤や黄色に色づいている。
地面にも、昨日積もった雪の上にも、石段の上にも、
彩りの落ち葉がいっぱいに敷き詰められている。
雪解けの水で濡れて潤いがあり、あまりにもきれいなので、
落ち葉の上を歩くことに、気がひけてしまいそうだ。

晴れているので、観光客が多い。
ほとんどの方がカメラやスマートフォンをかまえている。
紅葉を撮ったり、記念写真を撮ったりして、穏やかなひと時を
すごしている。

私もどこから撮ろうかと辺りを見まわして、石段の下の
紅葉から撮影を始める。
念の為に頭上の木に雪のかたまりが無いか確認をする。
少しずつ場所を変えて撮影をしていると、いきなり小さな
雪のかたまりが落ちてきた。
三脚にセットしたビデオカメラに直撃を受けたが、どうにか
問題はなさそうだ。 油断をしてしまったと思う。
どうしても紅葉に眼がいってしまう。

石段の周囲には、いろいろな仏像が置かれている。
石段を登りながら紅葉の見え方を確認して、途中でも
撮影をする。急な石段なので、周囲の方に迷惑を
かけないように、道をゆずったりして細心の注意を払う。
石段を登りきると、本堂がある。
本堂でお参りをして、家族と友人の健康を祈願する。

本堂の前で玉コンニャクを販売していたので、近くの
ベンチに座って食べる。
変わった味の味噌を塗っていたのと、コンニャクに
味が染みていて美味しい。味噌も風味があっていい。
食べ終わって容器を捨てに行くと、販売していた方から
「おいしかった?」と聞かれて、「美味しいです」と答える。
本堂近くに「かわらけ投げ」と書かれたところがある。
崖の下を覗くと、丸い輪が吊り下げられていて、
小さなお皿の土器を、その輪をめがけて投げるように
なっている。
お寺の説明では「開運と厄除け」だが、投げている方を
見ていると、投げること自体が楽しそうだ。

本堂の前からは、相模湾や江ノ島が一望できる。
遠くには三浦半島が見えるが、少し霞んでいる。
上から眺める石段の周囲の紅葉もきれいだ。
ちょうど良い時期に来ることが出来たと思う。

以前、阿夫利神社の紅葉に来たことがありました。
この時は、帰りに男坂を通って下ったので、大山寺には
立ち寄ることが出来ませんでした。
時間をとって両方の紅葉を楽しむのも、いいかもしれません。


・大山ケーブルカー、大山寺駅

・大山寺駅構内の跨線橋からの景色

・十一面観音(平和観音)近くの紅葉

・大山寺を下の道から見上げる

・石段の下の紅葉

・雪が混じった彩りの落葉

・石段周囲の斜面には、いろいろな仏像がある

・参道の石段を上から見る

・本堂前からの景色、遠くに相模湾と江ノ島が見える

< 取材記 INDEXにもどる >

copyright (c) 2020 Hideichi Suzuki All rights reserved