めぐり来る季節のビデオ Megurikuru Kisetsu
MENU

取材記一覧

桜の金沢・能登鹿島 1/2 <次のページ 2/2

・金沢で思い浮かぶのは、兼六園、石川門、武家屋敷跡などで、
桜は浮かんできませんでした。一年前、テレビで金沢城公園の桜の
中継を見て、これなら桜でまとめあげることが出来るかもしれないと
考えて、今年(2015年)、金沢市を訪れました。また、能登半島の桜の
名所のひとつ、能登鹿島駅にも足を延ばして行ってきました。
皆様のご参考になれば幸いです。


・4月10日、午前7時10分、香林坊から広坂に向かって百万石通りを
撮影しながら進む。気温は7℃、このところの暖かさに慣れてきたので、
寒さで身体が引き締まる。

金沢の桜は4/4に九分咲き、4/6に満開の発表が出されていて、
その後、気温が25℃の日があったので、もう散り始めていないか
心配をしていましたが、まだ満開状態なのでホッと安堵する。

百万石通りの桜は良いと思う。ただ、往来の多い車道で孤立をして
人が近寄れない。バイパスなどの道路整備や、交通規制をして車を
制限出来れば、桜並木が活きてくるのでは、と自分なりに考える。
30分ほど百万石通りの桜並木を撮影してから、蓮池門通りを
兼六園に向かう。この通りの桜もきれいだ。ここでも40分くらい撮影。

兼六園は桜のあるところを中心に撮影をしていく。しかし、
霞ヶ池のことじ灯籠などの有名なスポットは外せない。
規模に対して桜は多くはないが、ところどころに桜がある。
桂坂口付近に桜がまとまってあるのだが、構図が決まらない。
やはり、花見橋付近の桜と、瓢池(ひさごいけ)の桜が良い。
外国の方から二回ほど、記念写真のシャッターを頼まれたのも、
この場所である。誰が見ても、絵になる場所は同じなのだと思う。
ただ、構図や画面の構成などで、それぞれの感性が効いてくる。

午前10時を過ぎた頃に、兼六園の茶店通りに行く。この時間は
人出が多くなっている。人と桜を撮るならこの場所がいいと思う。
先ほどの兼六園もそうでしたが、中国などのアジアの観光客が多い、
今回はそれに加えて、欧米や中東の方が多いと思う。

石川橋から見るお堀通りの桜並木は壮観だ。車の往来が多く、
騒音や車のスピードで、あまり情緒的に感じることはないが、
車の中から撮影をするのが良いのかもしれない。
石川門の周辺は桜が多く、構図を変えながら何カットも撮影をする。
管理事務所の資料によると、石川門はふたつの門とふたつの櫓で
構成をした枡形門で、正面からは石川櫓と一の門、続櫓が見える。
城内に入ると重厚な河北門(かほくもん)の二の門があり、
橋爪門続櫓、五十軒長屋、菱櫓が連なって勇壮に見える。
今回は桜がテーマなので、とりあえず桜を確認する。
石川門裏の石川櫓内部の見学入口の近くと、それに続く塀と、
鶴丸倉庫に桜の木がある。この周辺には桜が少なめだ。
菱櫓を過ぎると桜並木が現れる。内堀と菱櫓の石垣と桜と、
いい感じで、絵になる景色だ。あとは陽射しがほしいと思う。
下の新丸広場にある桜の園には、紅枝垂れ桜が咲いている。
幹は細いが年月が経てば立派な樹に育っていくのだろう。

天気予報が当たり、昼ごろから雨が降り始める。香林坊に戻り、
昼食に金沢カレーをいただく。スパイスの効いたカレーに、カツと
キャベツの千切りが添えてある。キャベツがとても美味しい。

雨は降ったり止んだりだが、犀川(さいがわ)大橋に向かって歩く。
犀川大橋を渡り、土手をおりて遊歩道を歩く。犀川の流れは意外と
速く、堰では水の音が勢いよく聞こえる。桜橋まで行って対岸に
渡り、「犀星のみち」の桜並木の下の川原を歩く。
雨のせいなのか人影もまばらで、この雰囲気が何とも言えない。

次第に雨が強まり、桜の花びらが散り始めている。どのくらい
散るのだろうと思いながら、十三間町で帰りのバスを待つ。

・4月11日、午前8時、金沢駅前のバスターミナルは大混雑だ。
今日は土曜日で、北陸新幹線の開業もあり多くの観光客の方が
押し寄せている。バス乗り場には長蛇の列が出来ている。
金沢の観光スポットをまわる北陸鉄道の周遊バスは、右回り
ルートと左回りルートの二つがあり、コースも少し違う。
また、車両も左回りは大型で、右回りは小型である。
バスの車窓から金沢の街を撮りたいので、左回りの列に並ぶ。
一番前の席を確保する為に、一台見送る。
右回りは座席の配置が前を向いていない事と、混雑をすると
車内で動けなくなるので撮影がむずかしくなる。
それから、周遊バスは百万石通りを通過しないので、桜並木を
撮影する為に、後で別の路線バスに乗ることにする。

今回の取材で、駅前のバス乗り場の整理員の方や運転者の方に、
何回も行き方などを尋ねました。みんな丁寧に教えてくれました。
金沢の観光を大切にしたいという気持ちが伝わってきました。

車窓から街の景色を撮影しながら橋場町・大樋美術館まで行く。
そこから天神橋まで歩く。兎辰山(うたつやま)公園に行きたいが、
バスの時間までかなりあるので、梅ノ橋まで行ってみる。
梅ノ橋は木造の橋で趣がある。結婚の記念写真を撮影している
何組かのカップルがいる。確かにこのあたりはいい場所だ。
少し先に浅野川大橋が見えて、それに続く桜並木がきれいだ。

天神橋に戻り、バスで卯辰山公園の望湖台と見晴らし台に行く。
天候が良くないので霞んでいるが、市街地が一望できる。
このあたりには桜があまりないが、歩いて下っていくと
途中の花菖蒲園の付近に桜が何本か見られる。
味噌蔵町まで歩き、路線バスで百万石通りを経て金沢駅に
行く。再び金沢駅前から左回り周遊バスで橋場町まで行く。
途中、新桜坂を下る時の市街地と桜の景色が良いと思う。

橋場町のバス停は浅野川大橋の袂で、主計町(かずえまち)
茶屋街のすぐそばにあります。
浅野川に面した主計町茶屋街の狭い道路には桜の老木があり、
茶屋街の建物と共に、古都の雰囲気を漂わせている。

< 次のページに続く 2/2 >


・百万石通りの桜並木

・兼六園、花見橋の桜

・兼六園茶店通り

・金沢城公園、石川門の石川櫓(いしかわやぐら)

・金沢城公園、菱櫓(ひしやぐら)横の桜並木

・犀川、奥に見える橋が桜橋

・浅野川と浅野川大橋

・卯辰山公園、花菖蒲園入口付近の桜

・浅野川に面した主計町(かずえまち)茶屋街の桜

copyright (c) 2020 Hideichi Suzuki All rights reserved