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取材記一覧

夏の佐渡 取材記

・2015年、夏の佐渡を訪れました。初めての佐渡紀行ですが、
とても景観の良いところでした。ここに取材記として、記載させて
頂きました。皆様のご参考になれば幸いです。


・7月13日、新潟港、午前6時出航のフェリーで佐渡に向かう。
台風9号が朝鮮半島西側を進んだので、海は穏やかである。
朝の陽射しがまぶしい。海面に反射して、輝く波がきれいだ。
船は次第に速度をあげて、新潟の街が遠ざかっていく。
出航からずっと撮影を続けているが、朝食をとっていないので、
お腹がすいてきて、船内のレストランでラーメンを食べる。
朝一番の船だから乗客が多いのかもしれない。横になって休む人、
デッキでずっと海を見ている人、椅子に座ってタブレット端末を操作
している人、それぞれのスタイルで、船での時間を過ごしいてる。

8時30分ころ、両津港に接岸。
佐渡については事前に調べているが、詳細はわからないので、
観光案内所でいくつか聞いて資料を頂く。また、バスの案内所で
乗り換えを確認して時刻表をもらう。

両津港から9時17分の路線バスで、トキの森公園に向かう。
水田地帯の中を過ぎ、森を抜けて、トキの森公園に到着。
最初にトキ資料展示館に入る。それに続く観察回廊からトキの
繁殖ゲージが見える。中に十数羽のトキが確認できる。
ビデオで撮影をするが、ゲージの金網が目立ってうまく撮れない。
距離が離れているのでピントが浅くなって難しい。
トキは臆病な鳥で、ちょっとしたことでも驚いてしまうので、
仕方ない事だと思う。
外に出て、トキふれあいプラザに入る。ここは飼育ゲージで、
六羽のトキを観察することが出来る。木に止まっていて動きが
少ないが、実物を見ることが出来てよかったと思う。
帰りにバス停で待つ間、売店の方から話を聞く。
「昨日までと違って今日は特別に暑くて、トキも木陰で休んで
いることでしょう。この辺りでは、(放鳥された)トキが、時々、
飛んでいるんですよ。」
ゲージの中ではなく、自然界を飛ぶトキを見れたら最高だと
思う。 尚、この日の佐渡相川の最高気温は36.9℃でした。

両津港に戻り、本線のバスに乗り、相川支所経由で尖閣湾
達者近くの宿に到着。宿に荷物を置いて、達者海岸に行く。
海がきれいだ。すぐ近くには大きな崖が迫り出している。
夕方、宿の食堂で佐渡の冷酒をいただく。いくつかの蔵元の
酒があるので、宿泊中はいろいろと飲んでみたいと思う。

・7月14日、今日の天気予報は午前中が曇、午後から晴れ。
空は雲におおわれて陽射しが無い。しばらく宿で待機する。
10時ころ、路線バスで尖閣湾揚島遊園に向かう。
雲の合間から陽射しが差し込んでくる。
入場券と遊覧船乗船券を購入しようとしたら、遊覧船は波が
高くて欠航とのこと。期待をしていたので残念である。
景色が良いので、揚島遊園の中でずっと撮影をする。
押し寄せる波が断崖にぶつかって、躍動的である。
撮影を続けていると、観光客のひとりから
「何を撮っているのですか?」と、聞かれる。
「岩場と波を撮っています。」と答える。
そういえば、以前、延々と波を撮影したことがある。
複雑な動きをする波を見ていると飽きない。今日もそうだ。

四時間ほどいたのだろうか。揚島を出て海岸沿いの遊歩道を
歩く。高い崖の上から尖閣湾を見下ろせる場所がある。
観光案内に使われている写真は、ここから撮影をしたと思う。
更に歩いて、崖の上に出る場所を見つける。
岩のすき間に三脚をセットして撮影をする。落下したら終わり
なので、端には決して近づかない。危険なことをしないのが大切だ。

・7月15日、午前中は曇。相川支所からバスで七浦海岸に向かう。
水蒸気が多く景色がはっきりとしない。良い場所があったら
途中下車をして撮影をしようと考えていたが、終点の佐和田BSに
着いてしまう。近くにある真野湾の河原田海岸に行って見る。
ここは波が穏やかだ。海岸に造られた石段に波が打ち寄せると、
順番に波が砕け散る場所がある。動画でないと表現しにくいが、
おもしろいと思う。映像を使うかどうかは別として、撮影をする。

尖閣湾の遊覧船の運行状況が気になったので、電話で確認をする。
「本日は就航しています。」とのこと。
バスを乗り継いで、尖閣湾揚島遊園に再び到着。
確かに波は昨日より高くはないが、接岸されている船が揺れている。
三脚を使うかどうか考えていたが、そんな心配は必要ないことが
乗船をしてすぐにわかった。小さな遊覧船は大きく揺れている。
手持ちで撮影を開始。海から見上げる断崖は壮絶である。
手ぶれ補正はほとんど役立っていない。この揺れでは当然である。
約15分があっという間に過ぎてしまう。

揚島遊園には資料館があり、映画「君の名は」のロケ当時の写真が
展示されている。1階の水族館では、全国でも珍しいイカの
泳ぐ様子が観察できる。休憩所には版画が展示されていて、
高校生の作品の出来栄えが良いと思う。トキがよく表現されている。
店員さんから、「昨日、島(揚島)にずっといた方ですね。」と
声を掛けられる。「はい、そうです。」と答える。何時間も
撮影をして、姫津の橋を聞いたりしたので覚えられたのだろう。

・7月16日、両津港からフェリーに乗り、佐渡をあとにする。
台風が低気圧に変わり日本海を進んでいるので波が少し高い。
船は安定していて揺れはそれほど感じないが、デッキから船尾を
見ていると、かなり上下に動いている。左側のデッキは波しぶきが
飛んでくる。 ふと、冬はどうなるのだろうと思う。

午後3時ころ新潟港に到着。新潟在住の友人と待ち合わせをして、
新潟駅前の居酒屋に入る。のっぺ、南蛮エビの唐揚げ、そして、
新潟の酒が旨い。二軒目はネパールのお店で、ネパールアイスの
ビール、オニオン味のナンが美味しい。
久しぶりに会う友人と、酒と話がはずむ。  佐渡と新潟に乾杯!


・出航すると新潟の街が次第に遠ざかっていく

・船上から、穏やかな夏の日本海が広がる

・トキの森公園、トキふれあいプラザ

・尖閣湾達者海岸

・真野湾、河原田海岸 (佐和田海岸)

・尖閣湾、揚島から撮影

・尖閣湾、浸食された岩が立ち並ぶ

・尖閣湾、遊覧船から

・新潟市、ネパールアイスのビールとナン

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