めぐり来る季節のビデオ Megurikuru Kisetsu
MENU

取材記一覧

南足柄の「春めき桜」

・春めき桜は、神奈川県南足柄市で枝変わりした桜で、
平成12年(2000年)に農林水産省に品種登録をされています。
7年前(2010年)に、ふくざわ公園の春めき桜の取材に訪れています。
この時のふくざわ公園の春めき桜は、成長して高さがありましたが、
それ以外のところでは、植栽を始めた頃だったと思います。
春めき桜はソメイヨシノが開花する前に見頃を向かえる早咲きの桜で、
今では南足柄市の各地で見ることができます。


・3月20日、小田原駅で伊豆箱根鉄道 大雄山線に乗り換える。
途中、車窓から富士山と金時山が並んで見える。
午前9時21分、大雄山駅に到着。駅前の金太郎の像を見ながら
バス停に向かう。新松田駅行きの路線バスに乗り換えて、
5分くらいだろうか、すぐに足柄高校前のバス停に着く。
バスの運転手に行き方を尋ねてから降りる。

この周囲には案内標識がないのでわかりにくい。念の為に、
切通し交差点のガソリンスタンドで、もう一度確認をする。
車の整備中の方が手を止めて、
「満開だから、早く行かないと散ってしまうよ。」と冗談まじりに
教えてくれる。見頃なのだろうと思うと期待がふくらむ。
お礼を言ってから、広い道路に沿って歩いて行く。

・10分くらいで、左側に桜が見えてくる。広い道路から脇道に
入ると人通りが多くなってくる。おそらく花見の人だと思い、
人の流れについて行く。

着いたところは、一の堰(いちのせき)ハラネの桜並木の
ちょうど南側の端のところだ。
端のところはそれほどでもないが、途中から並木と言うよりも、
ひな壇のように斜面に何段にも桜が植栽されていて、
斜面全体が満開の桜で埋めつくされている。
隙間が無く、迫力のようなものを感じる。

・斜面の下には農道があり、家族連れや、犬の散歩に来た方、
ライダーやサイクリングで花見に来た方など、大勢集まっている。
ここの桜は背があまり高くなく、枝が長く伸びて垂れ下がり、
目の高さで花を観ることが出来る。それがとてもいいと思う。
それほど多くはないが、菜の花も彩りを添えてくれる。

近くで撮影をしたり、離れて全体を撮ったりしながら、
北側の端の陸橋の上に行ってみる。
ここからだと横から全体が見渡せる。
よく見ると桜の木の根元に、名前を書いたプレートがある。
寄贈者と表示されていて、有志の方々によってつくり上げられた
桜の名所なのだと思う。

・11時半近くになったので、ふくざわ公園に行くことにする。
前に訪ねた時は別の道を歩いたので、途中で通りかかった方に
道を尋ねる。
近道を教えてくれて、「一ノ堰の先にビール工場があるので、
見学をして、桜を見ながらビールを飲んだら」とアドバイスされる。
又、春木径や幸せ道の春めき桜についても話を聞かせて頂く。
「あそこは道路があるので枝を切っていて、木が大きくならない。」
率直な感想が込められていて、なるほどと思う。

・ふくざわ公園はそれほど広くなく、春めき桜が20本くらい
植えられている。一ノ堰より遅く開花したようで、同じ満開でも、
花に勢いがあるように感じる。
桜まつりの催しで、公園の中央にテントが張られていて、
食べ物や飲料を販売している。
テープと椅子が置いてあり、簡易トイレも設置してある。
おでんとコーヒーを買って、休憩をとる。

しばらく休んでから、ふくざわ公園の春めき桜を撮影する。
周囲は田畑で、少し先には東名高速道路が見える。
前に来た時と変わらない風景が広がる。

・ふくざわ公園からアサヒビールの神奈川工場までは、
2Kmほどある。
一ノ堰まで引き返して、その先は怒田(ぬだ)丘陵を
ゆるやかに登っていくことになる。
時間は十分あるので、三脚とカメラを担いでゆっくりと歩く。
標高が高くなるにつれて、周囲の視界が広がっていく。
車の往来がほとんど無く、のどかな雰囲気がいいと思う。
30分くらい歩くと、桜が咲いているのが見えてくる。

アサヒビール神奈川工場の周囲には、春めき桜が植栽されていて、
ここも見頃になっている。
午後1時45分ころ、ビール工場の入口に到着する。

・標識をみながら見学受付カウンターに行く。
見学までの待ち時間が40分、歩き疲れと喉が渇いたので
見学は次の機会にして、レストランのビール園に入る。

生ビールが旨い。特にビール工場のビールは特別だと思う。
かなり前になるが、当時のキリンビール東京工場て飲んだ
ビールも、特別に美味しかったのを思い出す。

普段は日本酒しか飲まないが、ビール工場に来た時は別だ。
グラスビールを二杯いただいて、次は冷酒を注文する。
地酒の「曽我の誉」で、淡麗辛口のすっきり感がいい。

ビール園には春めき桜が咲いていて、飲みながらの花見だ。
満開のタイミングで来ることが出来てよかったと思う。

少し酔ってきたので、歩いて帰るのを止めることにする。
敷地内のバス停から、大雄山駅行のバスに乗って帰路につく。



・伊豆箱根鉄道、大雄山駅前の金太郎像

・南足柄市、一の堰ハラネ、春めき桜

・枝が伸びて、目の高さに花があります

・春めき桜と菜の花、
 解りにくいのですが根元に寄贈者のプレートがあります

・ふくざわ公園、さくら祭りの催しがありました

・ふくざわ公園の春めき桜

・満開の春めき桜

・アサヒビール、神奈川工場周辺の春めき桜

・ビール園、芝生と春めき桜

< 取材記 INDEXにもどる >

copyright (c) 2020 Hideichi Suzuki All rights reserved